暗闇

真っ暗闇の中を

ひとりで歩いている

 

五感を研ぎ澄まして

自分の息遣いを感じながら

 

どこに向かっているのかわからない

前なのか 後ろなのか

あるいは脇道?

 

ただ静かに

自分の感覚だけが全て

 

感覚を閉じたら

永久に迷子になってしまいそうな怖さがある

 

でも感覚を開くと

自分の中にある恐怖に足元をすくわれそうになる

 

ありふれた日常の中で

意識だけが違う空間に放り出されたように

二重に重なる世界を見ている

 

起きる流れを

信頼できるだろうか

 

何も成し得る必要はない

でも何かを目指している