雷神礼賛

子供の頃  雷が好きだった

ひとりで よく眺めていたな

バリバリ ドドーンっと 空と大地を引き裂く音が 自分の中まで駆け抜けて

スッキリする感じがしてね

台風の前触れの 空の予兆も好きだったなぁ

でも それを人には言ってはいけない気がして

“怖い” を人に合わせていた

みんなが キャーっていうと

怖くないのに キャーって言ってた

雷のエネルギーは 道開き

自分の真実を 空間を切り開いて 見せつける

真実は いつだって怖い

怖いけど スパンって切られた後は 

もういいやって 降参して 爽快感が残る

絶望的なのに  希望が灯るあの瞬間

人は逞しいね